邪魔者排除/sha※ ページ40
｢なぁ、A｣
｢ん？どうしたの？｣
今日は俺もAも休みで、久々に一日中一緒に居れる。
お互い疲れているだろうし、家でゆっくりしようとの案が出たため、家デートになった。
一つ屋根の下で、二人きり。
…まぁ、そういう気分になってくる。
Aの名前を呼んで、そっと抱き寄せる。
｢ちょ、しゃおろん…いきなり…｣
わ、照れとる…可愛い。
もうこんなこと何回もやっとんのになぁ…。
そんな反応されると止まらんて。
ゆっくりと、Aの唇に口付ける。
俺の唇に触れる、柔らかい感触。
｢ふ、ん…｣
｢…っは、｣
段々と、キスが深いものに変わっていく。
そしてAの服に手をかけ、ボタンを一つ、二つと外し、
｢ーやっ！｣
思い切り、突き飛ばされた。
…あれ。おかしいなぁ。
いつもならこんなに拒否らんのになぁ。
何やろ。おかしい。
見せたないもんでもあるんかなぁ？
｢あ、ご、ごめん…｣
｢…｣
｢き、今日はそういう気分じゃ、ないんだ…ごめん、ね｣
バツが悪そうな顔をして、Aは俺から離れる。
その瞬間、見た。見えた。見えてしまった。
俺がはだけさせた服の隙間から、白い肌に浮いて出る赤い痕が。
…あれは、何？
俺はAの片腕を掴み、自分の方へ引き寄せた。
互いの鼻先が触れそうな距離で、Aの目は恐怖に揺らいでいた。
何怖がっとるんやろ。
次何されるか、とか？
…っちゅーことは俺を怖がっとるんか…？
意味分からん。
何で俺が怖いねん。
｢しゃお、…？｣
黙ったままの俺を心配してか、目には恐怖を映したまま俺の名前を呼ぶA。
｢なぁ、その痕、何？｣
｢え、痕…？｣
｢服の中、見して｣
｢っ！だ、ダメ…｣
Aは咄嗟に俺から離れようとしたが、俺が片腕を掴んでいるため逃げれない。
そのためかパッともう片方の自由な手ではだけた服を押さえる。
ふーん…そんな隠したいんや。
俺はその服を押さえてる手も掴み、自分の片手でAの両手を押さえる。
｢や…痛、い…｣
Aの呟きを無視して服のボタンを全て外すと、そこには、やはり無数の赤い痕があった。
｢これ、何？｣
｢ごめん、なさい…｣
｢謝らんくてええ。俺はこれが何か聞いてるだけや｣
俺がそう言えばAは苦い表情で目を伏せる。
俺はフと、１人の人物を思い付いた。
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作者名：ビリヤニ | 作成日時：2024年1月18日 19時
